わたしたちは知らず知らずのうちに、
まわりの人と自分を比べてしまいます。
SNSで流れてくる写真や言葉を見て、
「あの人は幸せそう」「自分はまだまだ」
と思ったり、職場や学校で誰かの成果を見て、
心がざわざわすることもあります。
比べること自体は、決して悪いことではありません。
人は比べることで学び、成長してきました。
けれど、比べる心が強くなりすぎると、
自分を責めたり、むなしくなったりして、心が疲れてしまいます。
では、どうすれば比べる心をやわらげられるのでしょうか。
きょうはSNSで疲れてしまったあなたに、
”比べる心”を手放すシンプルな方法を5つご紹介します。
1.自分のペースを思い出す
ブッダは、
他人の行いを量るより、自分の行いをよく見よ
と説いています。
これは、他人と比べるより、
あなたが自分自身の歩みを見つめることが大切だという教えです。
人にはそれぞれ、歩く速度があります。
誰かが先に進んで見えるときも、
「わたしの歩みはわたしのもの」
と思い出してみましょう。
たとえゆっくりでも、あなたは確かに進んでいますよ。
2.「いいね」の数から離れてみる
SNSは楽しい場所ですが、
同時に比べる心を強くする場所でもあります。
フォロワーの数や、いいねの数に心が揺れるときは、
一度スマホから離れて、静かな時間を過ごしてみましょう。
お茶を淹れて深呼吸する
散歩して、外の空気にふれる
なにもせず、ただボーっとする
「比べる」という自動的な思考から距離をとる時間をつくるのです。
そんな小さな行動だけでも、
心がふわっと軽くなるのを感じられますよ。
3.事実と解釈を分けて考える
SNSでキラキラした生活を送っているあの人…。
「この人は幸せそうでいいなぁ」と思ったとき、
それは事実ではなく、あなたの”解釈”かもしれません。
SNSに写っている笑顔の裏で、
その人もほかの人にはわからない悩みを抱えているかもしれません。
事実は「SNSに笑顔が写っている」ということだけ
そこに「わたしより幸せだ」
という意味づけ=解釈をしているのは、あなたの心だけです。
そう気づくと、比べる心が少しだけ軽くなりませんか?
4.感謝に目を向ける
比べる心が強いときは、
「ないもの」ばかりに目が向いているときです。
そんなときは、”いま”手の中にあるものを思い出しましょう。
- きょう飲んだお茶のおいしさ
- 職場でフォローしてもらえたこと
- 好きな人と話せたこと
- 眠れる場所があること
- 「ママ、だいすき」と言われたこと
そんな小さな感謝をひとつひとつ見つけていくと、
心が少しずつ、じんわり満ちていくでしょう。
5.自分をいたわる言葉をかける
日々を一生懸命に生きている人ほど、
どうしてわたしはこんなに比べてしまうんだろう…
と、自分を責めてしまうことがあります。
そんなときは、心の中でやさしく言ってみましょう。
比べてしまうわたしも、よくがんばっているよ
比べる心は、
裏を返せばあなたが何かを求めているサインです。
「もっとよくなりたい」「幸せになりたい」
その願い自体は、とても大切なものです。
だからちゃんと、自分を労わる言葉をあなたから届けてあげてください。
おわりに
比べる心は皮肉なことに、
なくそうとすればするほど強くなってしまうものです。
無理に追い払うのではなく、
「ああ、いま比べているな」と気づいて、
そっと手放していく練習をしてみましょう。
ブッダは、
心をよく見つめ、自らを整えよ
と説きました。
比べる心もまた、わたしの一部。
やさしくあたたかく見つめ、整えていくことで、
少しずつ、心は自由になっていくでしょう。
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